*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
身を屈ませて並んだまま、視線が絡み合う。
黙ったまま、彼の言葉を待った。
彼が何に怒ったのか、その理由を知りたい。
「~~っんと、敵わないっ!」
「えっ!?」
「俺はいつだって君にやられっぱなしなんだ。」
「やられ……って」
「そんな可愛いカッコでこんなことに一人で来るなんて……」
「えっ!」
「今日はほとんど仕事みたいなものだから、ずっと杏奈の側にいれるわけじゃない。そう思ったから、連れて来なかったのに……こんなことになるなら最初から俺が誘っておけば良かった…」
修平さんの言葉に目を瞠る。
「しかもこんな、俺が見たことないくらい可愛すぎる杏奈を、俺以外の奴が先に見たなんて……葵のやつっ……」
「ぷっっ」
独り言のような呟きながら忌々しげに眉をひそめた横顔に、思わず笑い声が漏れた。