*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!

 「笑ったな…」

 じろっと目だけでこちらを睨んだ、修平さんの耳が赤い。

 「笑ってなんて…っぷぷっ……あははっ」

 耐え切れず笑い声が漏れた。

 笑ってはいけないと思えば思うほど漏れる笑い声。
 何とか笑いを収めようと努力するけれど、それでも我慢できず声が出る。
 
 やきもちを妬く自分を恥ずかしいと顔を赤くする姿なんて、壇上に立った時の『出来る大人』な姿からは想像もつかなかった。

 きっとこんな彼の姿を見ることが出来るのは私だけなのだ。

 そう思うと、心の底から驚くほどの歓喜が湧き上がった。

 大きく息を吸うと、目尻に溜まった笑い涙を指で拭った。
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