*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
頭を垂れた修平さんは片手で額に手を当てると、綺麗にセットされた髪が乱れるのも気にせずに、前髪をグシャグシャっと掻き回した。
「嫉妬の末にこんな所で杏奈を襲うなんて…カッコ悪すぎるな、俺…」
「修平さん……」
それから修平さんは垂れた頭をそのままに、視線だけを上げこちらを覗き見た。
「怖い思いをさせてごめん。俺のこと、幻滅しただろ?」
「そんなことないっ!!ちょっとびっくりしたけど、怖くなんてなかったし、嫌だとも思わなかったよ。」
「本当に?」
「ほんとだよ!……だって、修平さんだもん。」
「杏奈…」
「修平さんに触れられて嫌だったことなんて一度もないよ。ちょっと、いや、だいぶ恥ずかしいから、その…場所はちゃんと選んで欲しいけど……」
「うん、分かった。ありがとう、杏奈。」