クールな御曹司の甘すぎる独占愛
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その夜、奈々は初めて晶のマンションを訪れていた。
それは閑静な住宅街に建つ低層マンションで、オフホワイトの外観がとてもスタイリッシュ。晶の部屋はその三階にある。リビングダイニングとベッドルーム、プラス洋室と部屋数は決して多くはないが、余裕を持たせた空間は開放的。モノトーンで落ち着いた雰囲気である。
晶が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、奈々はつい部屋を興味津々にキョロキョロと見る。そんな奈々を見て、晶はクスッと笑みをこぼした。
「そんなにもの珍しい?」
「とっても素敵な部屋だなーと思って」
さすがはネクサス・コンサルティングのマネジャー。嫌味なほどの豪華さはないが、庶民が暮らす部屋とは一線を画している。部屋のインテリアもさりげなく高級ブランドだし、センスがいい。
「それじゃ、一緒に住む?」
「えっ?」
部屋へ向けていた視線を一気に晶へ向ける。冗談なのか本気なのか。晶はニコニコと笑っていた。