クールな御曹司の甘すぎる独占愛
宮内自身も国会議員の政策秘書をするくらいだから優秀なのだろうし、容姿も良いほうだと思う。奈々にしてみたら、晶に敵う者は誰ひとりとしていないが。
晶によると、勝手にライバル視されてかなり迷惑をこうむっていたそうだ。
「大学を卒業してからはまったく交流はなかったけど、小田高弘の秘書になったっていう話は友人づてで聞いていたんだ」
「そうだったんですね」
「とにかく奈々もあまりアイツにはかかわらないほうがいい。嫌な思いをするだけだ」
「はい」
晶に言われる前から、奈々はそのつもりだ。
それほど長く話したわけでもないのに、宮内には好印象を持てなかった。晶も自分と同じように感じたことにホッとすらする。理由もなく人を毛嫌いするのは、あまり良くないだろうから。
晶は奈々を引き寄せ、優しくキスをした。