クールな御曹司の甘すぎる独占愛

◇◇◇

光風堂が開店時間を迎えると同時に晶が来店すると、明美は「奈々さん、水瀬さんですよ!」とうれしそうに奈々に報告にきた。
当然ながら晶が来ると知っていた奈々は余裕の微笑み。


「あれ? 事前に知らされていたんですか?」


明美はまばたきをして奈々を見つめる。

奈々の出勤と一緒に晶もやってきたが、開店前に光風堂に入るわけにはいかないと、晶はエステラのロビーラウンジで時間を潰していた。
窓際のテーブル席に案内された晶が奈々に目配せをすると、明美は奈々の脇腹をちょんと小突いた。

晶が見てくれているだけで仕事にも張りが出るから不思議だ。晶のそばを通るたびに目で会話をして微笑み合う。なんだか秘密のオフィスラブをしている気になった。

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