クールな御曹司の甘すぎる独占愛

「この時間ならまだみんな残っているだろうから。それにもしも配りきれないとしても、俺が今夜のうちに食べるから心配いらない」
「……本当によろしいんですか?」
「もちろん」


水瀬はそうさらっと言って、ショーケースに並ぶ和菓子をまぶしそうに眺めてから財布を取り出した。
柳はそんな水瀬を見て、「さすが水瀬さん。モテる男は違いますね」と感心しきり。
奈々もそれにはうなずく。これでモテないはずがない。


「ありがとうございます。それじゃ明美ちゃん、箱詰めしてもらえる?」


そばに控えていた明美に指示すると、彼女は「はい!」と元気いっぱいに返事をした。

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