恋して cha cha cha
「別に心配していたって言う訳じゃないけどな」

兄に向かって凱は言い返した。

「由菜、サンドイッチちょうだい。

あたしも食べたい」

そう言った由真に、
「いいよ。

その代わり、パエリアをちょうだい」

由菜は言い返した。

「あいよー」

由真は返事をすると、パエリアを皿に取り分けて由菜に差し出した。

由菜がサンドイッチを乗せた皿を由真に差し出してきた。

そのとたん、お互いの視線がぶつかった。

由真と由菜は微笑みあうと、差し出された皿を受け取った。

最初の頃は、こんな展開になると誰が思っただろうか?

軽い気持ちで入れ替わった会社で、お互いに好きな相手を見つけて、恋に落ちて、結ばれている。
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