恋して cha cha cha
「由菜、どうしたの?」

香西さんはそう言って、同じ顔をした彼女に声をかけた。

これは、どう言うことなのだろうか…?

「香西さんが2人って…?」

同じ顔を2人の女が僕の目の前にいる。

ドッペルゲンガーか?

クローンか?

「社長に、わたしたちが入れ替わっていたことがバレちゃったの…」

同じ顔をした彼女はそう白状すると、両手で隠すようにして顔をおおって泣き出した。

入れ替わってた?

ますます訳がわからなくなった。

一体、何の話をしているんだ?

「ば、バレたって…?」

恐る恐る問いかけた香西さんに、
「由真ちゃん、コーヒーが嫌いでしょう?

わたしがコーヒーを飲んでいたら、社長がそのことを指摘してきて…」

同じ顔の彼女が懺悔をするように答えた。
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