国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「今まで貧乏暮らしだったから、とても美味しかった。それと……」
ミリアンは自分の着替えの準備をしているマリーアに口ごもる。
「私の罪はまだ晴れてはいないの、だからミリアン様なんて呼ばれるのは……少しこそばゆいわ」
マリーアとは年も同じ十八歳。話していて楽しいし、今まで年の近い同性の友人などいなかった。仲良くなれるなら……と思っていたが、「国王陛下のご寵愛を賜る身」と言われて少し一歩引いたマリーアの接し方が寂しく思えた。すると、マリーアは浮かない顔をしたミリアンを見て腰に手を当てながらふぅ、と息を吐くと二ッと笑った。
「わかったわ。実はね、私もこういうの苦手。本当は私、あなたと仲良くしたいって思ってたの。でも、侍女頭からあなたのこと“レイ様のおしかりを頂戴するような態度は慎むように”って言われて……でもよかった!」
そういうと、マリーアは無邪気な笑顔をミリアンに向けた。
「ふふ、私もよ。よかったら友達になってくれる?」
すると、マリーアは目を爛々と輝かせてうんうんと頷いた。
「嬉しい! 同じ年の友達が欲しかったの。あ、でもほかの人がいる時はちゃんとしなきゃ怒られちゃうから」
マリーアと会話をしながらミリアンはドレスに着替えさせられる。王宮のパーティで着るような豪奢なものではなかったが、ミリアンにとっては初めての華ある装いだった。
ミリアンは自分の着替えの準備をしているマリーアに口ごもる。
「私の罪はまだ晴れてはいないの、だからミリアン様なんて呼ばれるのは……少しこそばゆいわ」
マリーアとは年も同じ十八歳。話していて楽しいし、今まで年の近い同性の友人などいなかった。仲良くなれるなら……と思っていたが、「国王陛下のご寵愛を賜る身」と言われて少し一歩引いたマリーアの接し方が寂しく思えた。すると、マリーアは浮かない顔をしたミリアンを見て腰に手を当てながらふぅ、と息を吐くと二ッと笑った。
「わかったわ。実はね、私もこういうの苦手。本当は私、あなたと仲良くしたいって思ってたの。でも、侍女頭からあなたのこと“レイ様のおしかりを頂戴するような態度は慎むように”って言われて……でもよかった!」
そういうと、マリーアは無邪気な笑顔をミリアンに向けた。
「ふふ、私もよ。よかったら友達になってくれる?」
すると、マリーアは目を爛々と輝かせてうんうんと頷いた。
「嬉しい! 同じ年の友達が欲しかったの。あ、でもほかの人がいる時はちゃんとしなきゃ怒られちゃうから」
マリーアと会話をしながらミリアンはドレスに着替えさせられる。王宮のパーティで着るような豪奢なものではなかったが、ミリアンにとっては初めての華ある装いだった。