国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
その頃。
日付が変わり、夜も深まりつつある王都は相変わらず雑踏にまみれていた。この時間になると、娼婦や男娼の客引きや奴隷の買い付けの客が増える。ラタニア王国は一夜にして大金の動く国であり、闇に紛れて如何わしい商売をするため他国からの密入国者にとっては絶好の時間帯だ。
王都の大通りにある薄暗い路地を入ると、人目を避けるように佇む小さなボロ小屋があった。そこは違法に奴隷を売りさばく人身売買が行われていると諜報員からの報告を受け、目をつけていた。そして今夜、レイたちはその不届きな輩を一掃すべくやってきたのだった。
「ひぃ!」
乱れた髪に無精ひげを生やし、腹だけは丸々と太ったその店の店主が今、首元に鋭い剣を突き付けられている。一寸でも動けば鋭利な刃先で血が噴きだしかねない状況だ。
日付が変わり、夜も深まりつつある王都は相変わらず雑踏にまみれていた。この時間になると、娼婦や男娼の客引きや奴隷の買い付けの客が増える。ラタニア王国は一夜にして大金の動く国であり、闇に紛れて如何わしい商売をするため他国からの密入国者にとっては絶好の時間帯だ。
王都の大通りにある薄暗い路地を入ると、人目を避けるように佇む小さなボロ小屋があった。そこは違法に奴隷を売りさばく人身売買が行われていると諜報員からの報告を受け、目をつけていた。そして今夜、レイたちはその不届きな輩を一掃すべくやってきたのだった。
「ひぃ!」
乱れた髪に無精ひげを生やし、腹だけは丸々と太ったその店の店主が今、首元に鋭い剣を突き付けられている。一寸でも動けば鋭利な刃先で血が噴きだしかねない状況だ。