国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「他国の民とはいえ、わが王国の秩序を乱す者は消されるだけだ。そいつによく言い聞かせておけ」
冷たくレイが言い放つ。ジェイスは店主や奴隷たちが連れ出されるのを確認すると、相変わらずな彼の口ぶりに眉尻を落とした。
「今回の件については確かにこちら側に非がある。それは詫びよう、けど……僕は個人的に君に聞きたいことがあるんだ」
「貴様の話は長い」
舞踏会などの催し物でたまに顔を合わせる程度だったが、レイとジェイスは幼少の頃からの顔なじみだった。そして、ジェイスはラタニア王国の士官学校で軍事の教育を受けた経験がある。
その当時、まだラタニアとリムルは盟友関係にあり、軍事学校としてまだ確立していなかったリムルで学ばせるよりも定評のあるラタニア王国の士官学校へ、と国王でありジェイスの父であるエルバートが彼を差し向けたのだ。そして年も同じレイとはその時の同級生だったが性格も考え方も違うため、昔からそりが合わなかった。
「暇じゃないんだ、用が済んだらとっとと失せろ」
レイがジェイスの横を通り過ぎようとした時、ジェイスが言った。
冷たくレイが言い放つ。ジェイスは店主や奴隷たちが連れ出されるのを確認すると、相変わらずな彼の口ぶりに眉尻を落とした。
「今回の件については確かにこちら側に非がある。それは詫びよう、けど……僕は個人的に君に聞きたいことがあるんだ」
「貴様の話は長い」
舞踏会などの催し物でたまに顔を合わせる程度だったが、レイとジェイスは幼少の頃からの顔なじみだった。そして、ジェイスはラタニア王国の士官学校で軍事の教育を受けた経験がある。
その当時、まだラタニアとリムルは盟友関係にあり、軍事学校としてまだ確立していなかったリムルで学ばせるよりも定評のあるラタニア王国の士官学校へ、と国王でありジェイスの父であるエルバートが彼を差し向けたのだ。そして年も同じレイとはその時の同級生だったが性格も考え方も違うため、昔からそりが合わなかった。
「暇じゃないんだ、用が済んだらとっとと失せろ」
レイがジェイスの横を通り過ぎようとした時、ジェイスが言った。