国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
ミリアンがラウラスの小屋を出るとすでに空はオレンジ色に染まり、日が暮れかかっていた。薬を作るのに半日もかかってしまった長い時間を思い知らされる。
(急がなきゃ!)
小走りに城へ戻る。しかし、レイの私室へ向かう途中で見回りの兵に呼び止められてしまった。
「お待ちください。どこへ行かれるのですか?」
「あの、いますぐレイ様のお部屋に……」
「国王陛下の私室に? いったい何の用で?」
訝し気な目で見られ、一刻も早く彼の元へ行かなければならないのにミリアンはもどかしくなる。
「レイ様の解熱剤のお薬をラウラス様に作っていただいたんです。だから案内していただけませんか?」
必死にそう訴えかけるも用心深い兵士は首を横に振る。
「陛下のお部屋には許可がなければ通すことはできないことになっています」
「そんなっ」
こんなところで足止めされている場合ではないのに。どうすればいいか問答していると……。
(急がなきゃ!)
小走りに城へ戻る。しかし、レイの私室へ向かう途中で見回りの兵に呼び止められてしまった。
「お待ちください。どこへ行かれるのですか?」
「あの、いますぐレイ様のお部屋に……」
「国王陛下の私室に? いったい何の用で?」
訝し気な目で見られ、一刻も早く彼の元へ行かなければならないのにミリアンはもどかしくなる。
「レイ様の解熱剤のお薬をラウラス様に作っていただいたんです。だから案内していただけませんか?」
必死にそう訴えかけるも用心深い兵士は首を横に振る。
「陛下のお部屋には許可がなければ通すことはできないことになっています」
「そんなっ」
こんなところで足止めされている場合ではないのに。どうすればいいか問答していると……。