国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
教会に住んでいた頃、自分の部屋から遠くに見えていた塔だった。あのてっぺんから見る景色はさぞ絶景だろうと思いを馳せたこともあった。手を伸ばせば、輝く星にも手が届きそうな錯覚を覚える。
「この塔のてっぺんまで登る」
そう言われた時に、気の遠くなりそうなくらいの高さの塔を見上げ、本当に行きつけるのかと不安になった。永遠に続いているのではないかと思うくらい長い螺旋階段をレイに手を引かれて登った。しかし、ミリアンはこの塔のてっぺんに興味があった。
風に靡くレイの横顔を見ていると、一層凛々しく、また眼下に広がる王都を統率している尊き存在なのだと実感が沸き起こった。
「ここへ来たのは数年ぶりだな」
ぽつりとレイがこぼす。
「この塔のてっぺんまで登る」
そう言われた時に、気の遠くなりそうなくらいの高さの塔を見上げ、本当に行きつけるのかと不安になった。永遠に続いているのではないかと思うくらい長い螺旋階段をレイに手を引かれて登った。しかし、ミリアンはこの塔のてっぺんに興味があった。
風に靡くレイの横顔を見ていると、一層凛々しく、また眼下に広がる王都を統率している尊き存在なのだと実感が沸き起こった。
「ここへ来たのは数年ぶりだな」
ぽつりとレイがこぼす。