国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「も、もう! 真剣に私とレイ様がもしかして異父兄弟なんてことは……ってちょっと悩んだんですから!」
「まさか、ありえないだろうな。だいたい、私の父も母も髪の色は黒だった。瞳の色もな、それに……」
レイはやんわりと抱き寄せ、むっとしているミリアンを宥めるように額に口づけた。
「異父兄弟であっては困る。夫婦にはなれないだろう?」
「え……?」
「ミリアン、このメリアルの塔はラタニアの王族にしか入れない聖域なんだ。この意味がわかるか?」
そっと親指で唇を撫でられ、甘い声音に思考回路が止まる。
「私と婚儀を交わし、妻となってくれないか。お前を一生愛し、そしていかなる時もこの身を持って守りぬくと誓う。たとえこの国宝がなかったとしても唄人でもラタニアの守護神の化身でもなかったとしてもだ」
レイの人差し指がチェーンを伝い、胸元のロザリオに触れた。
「私はミリアンというただの女を愛している」
「まさか、ありえないだろうな。だいたい、私の父も母も髪の色は黒だった。瞳の色もな、それに……」
レイはやんわりと抱き寄せ、むっとしているミリアンを宥めるように額に口づけた。
「異父兄弟であっては困る。夫婦にはなれないだろう?」
「え……?」
「ミリアン、このメリアルの塔はラタニアの王族にしか入れない聖域なんだ。この意味がわかるか?」
そっと親指で唇を撫でられ、甘い声音に思考回路が止まる。
「私と婚儀を交わし、妻となってくれないか。お前を一生愛し、そしていかなる時もこの身を持って守りぬくと誓う。たとえこの国宝がなかったとしても唄人でもラタニアの守護神の化身でもなかったとしてもだ」
レイの人差し指がチェーンを伝い、胸元のロザリオに触れた。
「私はミリアンというただの女を愛している」