国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
「レイ様!」
その時だった。部屋にいろ、と言われたはずのミリアンがなぜか腕に保護した緑竜を抱いて現れた。
「なッ! なぜお前がここにいる!?」
怒鳴りつけるように言われ、ミリアンはビクリと肩を震わせたが、ミリアンは初めて目の当たりにするこの荒れ狂う緑竜に、今にも震えだしそうな足で踏ん張った。
「大丈夫。大丈夫よ」
ミリアンは腕の中で丸くなっている緑竜を怖がらせないようにと何度も語りかけた。すると、ミリアンの存在に気がついた大きな緑竜が再び雄叫びをあげ、ギロリと大きな目玉が動くと、鋭く尖った長い爪がミリアンめがけて振り下ろされた。
(だめ! この子は――!)
背中をえぐられるような鋭い痛みを覚悟していたが、咄嗟のことでミリアンは逃げることもできず、その小さな緑竜を抱き込んで身を縮めた。するとその時、ふわりと不意に身体ごと誰かに包まれて、庇われるように勢いよく後ろに倒された。地面に肩や背中を打ち付けた痛みが走ったが、大した痛みではなかった。
その時だった。部屋にいろ、と言われたはずのミリアンがなぜか腕に保護した緑竜を抱いて現れた。
「なッ! なぜお前がここにいる!?」
怒鳴りつけるように言われ、ミリアンはビクリと肩を震わせたが、ミリアンは初めて目の当たりにするこの荒れ狂う緑竜に、今にも震えだしそうな足で踏ん張った。
「大丈夫。大丈夫よ」
ミリアンは腕の中で丸くなっている緑竜を怖がらせないようにと何度も語りかけた。すると、ミリアンの存在に気がついた大きな緑竜が再び雄叫びをあげ、ギロリと大きな目玉が動くと、鋭く尖った長い爪がミリアンめがけて振り下ろされた。
(だめ! この子は――!)
背中をえぐられるような鋭い痛みを覚悟していたが、咄嗟のことでミリアンは逃げることもできず、その小さな緑竜を抱き込んで身を縮めた。するとその時、ふわりと不意に身体ごと誰かに包まれて、庇われるように勢いよく後ろに倒された。地面に肩や背中を打ち付けた痛みが走ったが、大した痛みではなかった。