極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
第五章 疑惑のSWEET&PAIN
「おはようございますー……」
会社へ辿り着いたのは遅刻ぎりぎりの九時半、なんとかセーフだ。
すでに周りは慌ただしく奔走していて、この時間に出社してきたことを詮索してくるような暇な人はいない。
慌ただしさの波に乗って、私も仕事を始める。
あっという間に午前中が終わり、午後からは客先だ。
社食でお昼ご飯を食べてから出よう、そんなことを考えていたとき。
「咲島さん、今日は金額の交渉だよね? 俺も一緒に行くよ、何時に出る?」
いつも通りの声で背中から話しかけられて、私はギクリと身を強張らせた。
振り向けば、普段となんら変わらない様子の逢沢さんの姿。
どうしよう、昨日のこと、謝る? いや、このタイミングは迷惑だよね、これから客先だし、仕事の前にそういう話をするのはちょっと。
出来ることなら、一日の終わりかなんかにあらためて呼び出して……。
ぐるぐると思案した結果、とにかく、今、ふたりきりになるのは気まずいという結論に至った。
会社へ辿り着いたのは遅刻ぎりぎりの九時半、なんとかセーフだ。
すでに周りは慌ただしく奔走していて、この時間に出社してきたことを詮索してくるような暇な人はいない。
慌ただしさの波に乗って、私も仕事を始める。
あっという間に午前中が終わり、午後からは客先だ。
社食でお昼ご飯を食べてから出よう、そんなことを考えていたとき。
「咲島さん、今日は金額の交渉だよね? 俺も一緒に行くよ、何時に出る?」
いつも通りの声で背中から話しかけられて、私はギクリと身を強張らせた。
振り向けば、普段となんら変わらない様子の逢沢さんの姿。
どうしよう、昨日のこと、謝る? いや、このタイミングは迷惑だよね、これから客先だし、仕事の前にそういう話をするのはちょっと。
出来ることなら、一日の終わりかなんかにあらためて呼び出して……。
ぐるぐると思案した結果、とにかく、今、ふたりきりになるのは気まずいという結論に至った。