極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
ドアを開けると、会議卓には上層部の面々がずらりと勢ぞろいしていた。
営業一課から三課までの課長、そして営業部全体を統括する次長と部長。企画部や製造部の部長まで揃っている。
一様にただならぬ顔つきをしており、会議室に足を踏み入れた私に視線が集中した。
瞬間的に嫌な予感がした。なんだろう、この重苦しい空気は。私、なにか悪いことしでかしてしまっただろうか。
反射的に歩みが遅くなって、それに気づいた逢沢さんが、小声で「大丈夫だ」とささやいて私の背中を支えてくれた。
「彼女が、咲島三花さんです。二課所属、入社六年。役職はまだありません」
逢沢さんの紹介を受けて、会議卓の面々はざわめき出す。
「この大役は、彼女には少し早すぎるんじゃないだろうか」
「だが、それがクライアントの意向だろう。従わないわけには」
「指名されたのは、彼女が神崎くんの教え子だからだろう?」
飛び出してきた名前に、私はぴくりと背中を震わす。どうしてここで、神崎さんの名前が挙がるの……?
営業一課から三課までの課長、そして営業部全体を統括する次長と部長。企画部や製造部の部長まで揃っている。
一様にただならぬ顔つきをしており、会議室に足を踏み入れた私に視線が集中した。
瞬間的に嫌な予感がした。なんだろう、この重苦しい空気は。私、なにか悪いことしでかしてしまっただろうか。
反射的に歩みが遅くなって、それに気づいた逢沢さんが、小声で「大丈夫だ」とささやいて私の背中を支えてくれた。
「彼女が、咲島三花さんです。二課所属、入社六年。役職はまだありません」
逢沢さんの紹介を受けて、会議卓の面々はざわめき出す。
「この大役は、彼女には少し早すぎるんじゃないだろうか」
「だが、それがクライアントの意向だろう。従わないわけには」
「指名されたのは、彼女が神崎くんの教え子だからだろう?」
飛び出してきた名前に、私はぴくりと背中を震わす。どうしてここで、神崎さんの名前が挙がるの……?