極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
「……おい。大丈夫か」

あまりに私がされるがままだったせいだろうか、気づけば彼はキスを止め、私のことをじっと見つめていた。

自分の惚けた顔を真正面から見られ、思わず顔が真っ赤になる。

「だ、だめ……見ないで……」

「どうして」

「き、気持ちよすぎて、顔がおかしくなってました……」

正直に白状してしまった私もどうかしていた。

が、気づいたときにはもう遅くて、私の恥ずかしい告白を耳にした彼は、口の端をニッと跳ね上げた。

「ほーう。お前はこの程度で満足なのか。お子さまだなあ」

ニヤニヤと意地悪な顔をして、私の唇を親指で撫でる。

彼のキスで湿っていたせいだろうか、指先で触れられただけでもビクリと反応して、体が震えてしまう。

「じゃあ、ここから先は、本気でいくぞ」

本気……?
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