極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
「俺を煽った責任、取れよ」

ぐったりと力ない私を、彼は力強い筋肉質な腕で征服するように押さえつけて言う。

「五年分の責任、取れって言ったな。五年は重いぞ。覚悟しろよ」

そう告げると、キスは唇から首筋へ移動し、鎖骨のあたりをくすぐった。

彼の指が、この先を求めてくる。私のブラウスのボタンを、上からひとつひとつ外していく。

「三花」

初めて私のことを下の名前で呼んでくれた。胸が張り裂けそうなくらい、嬉しくて、切なくて……。

部下じゃなくて、女として見てくれるの?

彼の低く甘い声が、私の特別に触れた気がして、喜びに満たされてしまう。

「京……吾……」

意を決して、私も彼の下の名前を呼ぶ。

だって、私の中ではとっくに、彼は上司ではなくてひとりの男だったから。
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