極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
半年ほど前だっただろうか。逢沢さんに、付き合ってほしいと言われたのだ。

ルックスもよく仕事もできて、女性社員から大人気の逢沢さんが、どうして私なんかを……理由が全然わからない。

「……前にもお話したと思いますが、私は逢沢さんと釣り合うような人間では――」

「ごまかすのはなしだと、言ったはずだよ。俺のことを好きか嫌いか、それだけ答えてくれればいい」

ごまかしているわけではなくて、本心なんだけどな……。

意外にも逢沢さんは、恋愛においては強引な性格のようで、納得のいく答えが聞き出せるまで、全然引いてくれない。

言い淀んでいると。

「……まだ、神崎を忘れられないのか」

言い当てられて、ズキンと胸が痛んだ。

「君の言ってた〝期限〟から、もう半年が経った。それでもまだ待ち続けるっていうのか?」

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