はつ恋【教師←生徒の恋バナ】
「ちょっと、返してよ!」



「じゃあ、質問に答えて。」



「何にも無いし!」



「えぇー、納得できないしぃ。」



「っつーか、桐生さん顔真っ赤だよ?

坂下との、甘い一夜でも思い出した?」



だから、そんなの無いってば!



質問責めをしているコたちの後ろで、クスクス笑っているコがいた。



テストで、上位争いしてる1人だった。



成績で勝てないからって、噂流して嫌がらせするか?



唇を噛みしめていると、背後から声が飛んだ。



「お前ら、デタラメな噂に踊らされるんじゃない!

坂下先生に迷惑だろうが!」



「蒼先生…!」
「鬼マサ…。」



蒼の登場は、私だけでなく他のコたちも驚いていた。



蒼は取り上げられたチョコを女子生徒からもぎ取ると、強めの口調で言った。



「チョコを持ってきたのは、誰だ!?」



周りが一斉に、私を指差した。



「桐生、これは没収。

放課後、職員室に来い。」



えーっ、没収はヒドくない?



踏んだり蹴ったりとは、このことだ…。










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