だから何ですか?




細い、白い・・・。


そんな感想で頭が締められる。


そして・・・無防備すぎる。


呼ばれた声に素直に身を出した姿は素肌に黒い下着姿で、その身体にまさに服を身につけようと袖を通しかけながらの登場で。


胸から足まで明確な体のラインに厄介な問題を忘れて見惚れてしまった程。


しかもさっきまできっちり縛ってあった髪はふわりと降ろされていて、印象がガラリとかわった姿はいつもより幼く感じる。


ヤバい・・・・可愛い・・・すぎる。


もう色々な事が衝撃的すぎて頭が働かない。


海音の存在も関係も、亜豆のスタイルの良さも可愛さも。


何から突っ込んでいいのか固まって、ただ海音と亜豆を交互に指さしていれば。



「凛生、宅配らしいぞ」



そんな風に意地悪く響いたのは横に立つ海音の声。


さすがに苛立った感覚で振り返ればこの現状が心底楽しいと言いたげにククッと笑って俺の頬に判子を押しつけてきやがった。


ふざけるな!とその手を払いのけている間にスッと奥から近づいてきたのは亜豆で、俺を捉えた瞬間こそは驚きの眼差しを向けていた姿も目の前に迫った時には平常。


その身にも太腿まであるニットワンピース的なものを纏って目の前にあって、振り向いた俺と視線を絡める事数秒。



「注文してない」


「はっ!?」


「あはははは、だってさ。返品されとく?和、」


「いや、ってかお前ら、・・・本当何!?」



何でそんな冗談続けられるほど冷静なんだこの2人。



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