だから何ですか?
店は特別目新しい場所じゃない。
むしろ部署の人間と飲みに来るのはこの店が一次会というのが定番なくらいだ。
今使っているのは立ち飲み席で、オシャレで洋風な賑やかなバーと言うところだろうか。
見かける姿も20代から30代くらいが大半じゃないだろうか?
そういう自分も28になったばかりの場にあった年齢だろう。
この場所は立ち飲み空間であるけれど奥にはちゃんとテーブル席もある。
まぁ、だいたいみんなで来るときはこうやって立ち飲み席なんだけども。
乾杯をしてから今ので何杯目か、早い奴はすでに赤ら顔で酔いにご機嫌で飲まれている。
そこそこアルコールには強い自分はまだまだほろ酔い程度で、冷静に仲間の盛り上がりに相槌うち笑ってその場にいたけれど襲ってくる尿意には抗う術は知らない。
特別遠慮の必要な仲間内じゃない。
ちょっと。と言って手を上げ抜ければそれで済む。
賑やかな店内を縫って歩いて、サクッと目的を果たすと店内に戻る。
さて、これからどうするか。
そんな事を思って頭に浮かぶのは絶妙な距離にある小田の事だ。
一緒に抜ける様に誘ってみようか?
一次会が終わったタイミングに誘うのもありか。