だから何ですか?
一日一回は電話しないと不貞腐れられるし、メールもマメに確認しすぐに返信しなければ文句を言われる。
何より苦痛だったのは一年に数回あるイベント時期だ。
もうこれはある意味企画仕事だろ!?と言いたくなるような男子の苦悩と言うのか。
如何に求められている期待に応えるようなシチュエーションやプレゼントをするのか。
それを怠った場合の理不尽な不機嫌はいつまでも根にもたれてご機嫌取りの方が厄介な事になる。
それでも基本恋愛は二の次な俺の性格上、あげた全ての事はおざなりで、毎日の着信なんてするはずもなく、メールの返信も思いだしたら。
イベントに気合を入れるでもなく就職してからはどこまでも仕事の方が優先で愉しくて。
そんな俺がつきあってからも愛情を向け続けられるはずもなく、結果として女の方から『無理』と言って振ってくる事が当たり前なのだ。
それに特別落胆もないし失意もない。
ああ、またか。とむしろ仕事にしか頭を使わなくていい自由な状態に歓喜さえ感じていた今まで。
そう、結局は・・・恋愛体質でないのだ。
そんな自分を今も亜豆に明確にしてしまったような状況だったわけで、さすがに亜豆も飽きれたのだろうか?と特別焦りはないけれど失敗したななんて息を吐いた。