だから何ですか?
「・・・・20時」
「・・・えっ?」
「24日・・・19時にはイベント終わって20時には間に合うと思うから」
「・・・伊万里さん?」
「・・・・世の中の浮れっぷりに便乗しようぜ」
「いや、だって・・・いや、本当無理なさら__」
「俺が会いたい」
「・・・・・・」
「初めて・・・クリスマスに浮れたいって思ったよ。・・・亜豆となら、」
「っ・・・・・」
自分でも驚いたよ。
本当に純粋に・・・亜豆と過ごしたいと思ったんだよ。
亜豆が戸惑い焦るような気づかいなんかじゃなく、俺の方が会いたいと思っての提案。
亜豆からしたらもしかしたら本当にクリスマスのそれなんか面倒と思っているのかもしれない。
今までの俺のと同じ様に。
それでも、
「無性に・・・亜豆と恋人してぇ」
「・・・・・」
「・・・・断るなよ?お前はこの前のドタキャンの埋め合わせ1回分あるんだからな。お前が嫌だろうが面倒だろうが引きこもろうが迎えに行って無理矢理でもデートするぞ」
亜豆の返答も待たず、拒絶も予定変更もきかないとまっすぐに見つめ抜いて言いきったのは断られたらという羞恥と不安からだと思う。
だって、誘いをかけた瞬間から酷く驚愕に満ちた表情継続で今も尚見つめ返してきている彼女が目の前に在るから。