どうしたって期待したい!!



『鈴原』であったら知らないって意地を張ってそっぽを向いた?

それでも…正義の…水城くんの味方な今はそっぽを向くわけにはいかないじゃない。

そんな私が出来るのは、コクリと頷いて彼の弾く懺悔の言葉を待つだけだ。

向き合う意思を確認出来ると、静かに息を吐きだした彼が切り出す言葉を探すような間を一瞬、

「………確かめたかったんだよ」

「………」

「自分の……この感覚なんだろう?って」

「………」

「薄ら答えは見えてるんだけど……理由が見つからなくて。俺がそれを求めた以上…俺もそれを見つけなきゃダメだろうって……」

「………」

「…………懺悔、」

「………」

「眠ってた鈴原を見て襲ってしまおうかって本気で迷った程欲情しました」

「ぶっ……!!?」

「……どうかした?ウサギ仮面さん?」

「き、気にせず続けて」

あまりの衝撃告白に思わず見えない血を吐きかけただけだから。

ってか、いちいち分かってて他人扱いするの意地悪じゃない!?

前から思ってたけど水城くんって意地悪な時結構あるよね?

そんな不満も込み上げるけれど、今の私は鈴原じゃないんだと必死に言い聞かせてウサギのマスクに感情を隠す。


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