どうしたって期待したい!!




思わず声を発することも忘れていた。

いや、声を出したところできっと今は嗚咽混じりの音しか出せない。

だって、嬉しすぎて。

期待してもいいって言われた気がして。

ねえ?水城く……

「って、ちょっと…どこ行くのっ!?」

「……いや、懺悔も終わったし帰ろうかなって」

うえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?

いやいやいや、ちょっと待って!?

さすが水城くん!であり、ちょっと待ってよ水城くん!!だよ!?

気が付けばさらりと手すりから身を離した姿が、すたすたとどこかへ歩き始めているから焦って待ったをかければコレだ。

いや、本当待て!

だってさ、今までの流れじゃん!?

超含みたっぷり思わせぶりたっぷりな今までじゃん!?

「結局の水城くんの結論(告白)はっ!!?」

今がまさにそう言う展開の場でしょ!?と、両手を広げてそれを待ち受けたのに、

「教えない。だって……鈴原じゃないでしょ?ウサギ仮面に教える理由が無い」

「っ~~~!!!?」

こっ……この人超意地悪だぁぁぁぁ!!!!

最後のこんなところでまで揚げ足取って意地悪するか!?

ワナワナと震えて耐えていれば見えにくい視界で捉えた彼は無表情を崩してプッと笑う。

ムッキャァァァァァァ!!!!腹立つっ!!ムカつくっ!!

なのに超イケメン!!カメラを前にもう一回!!

本当……呆れる程私って水城くん馬鹿だ。



< 46 / 151 >

この作品をシェア

pagetop