どうしたって期待したい!!
パッと明るくなった画面には12月29日と表示される年の瀬な日付。
勿論31日には自分も実家に帰る予定ではあるのだけども。
それはさておき……あの日から4日か。
水城くん……何してるんだろうな?
そう、結局、結局なのだ。
結局あの日はこれと言った進展はなく終わってしまった逢瀬の時間。
思わせぶりな言葉と行動の甘さだけを与えて意地悪にも帰ってしまった水城くん。
一応……貰ったんだけどね。
携帯の番号。
ってか、これ貰うまで携帯の番号すら交換してなかった事実が本当に痛いわ。
それでいて特別だと信じてた私本当に間抜けで馬鹿~。
今まで連絡取るような必要性も用事もなかったからなぁ。
そう考えると本当にあの時間だけの関係であったのだ。
だけど今は違うもんね!
少なからず私の好意は気づかれての関係だもんね!
水城くんからの好意も………に、滲んでる!!
そう滲んでる!……筈…な関係だもんね!!
これは期待していいでしょ!?己惚れじゃないでしょ!?
つまりは今電話してもいいでしょ!?
ってかするなら今でしょ!?
……っ……とか思う事何度目よ?
「っ……ダメ。死んじゃう。水城くんの声が耳に吹き込まれるとか死んじゃう。その前にこの番号タップする事が尊すぎて罪深いわっ!!」
せめてLINEとかならサラッと踏み込めそうなものを……。
『あ、ゴメンやってない』
と、水城くんなら当然と言えそうな一言で終了したもんな。