どうしたって期待したい!!
あれ?汚部屋以上に問題な部分じゃなかったか?と一瞬思考がフリーズしたけれど、さっきのおでこコツンを思い出して相殺する。
良いんです、水城くんは『良い』って言ったんだから問題ナッシングなんです。
それに女子力ならほら、今からでも発揮できるじゃない!
最初に水城くんの心を掴んだブレンド紅茶で女子力アップを図るのよ千紗子!!
「好きなところ座ってて~。あ、飲み物何が良い?紅茶で良いかな?」
あれ?何がいい?って来ておいて速攻で紅茶に限定しちゃった感が。
「うん、紅茶がいい。鈴原の紅茶好き」
「っ~~速攻で淹れる!」
「いや、別に普通に淹れてくれていいんだけど……さ」
ん?何だろうか?
どこか引っかかるように言葉を途切れさせた彼の声音に反応して、キッチンに向いていた体をくるりと返してリビングを覗く。
そうして捉えたのはベッドに座って何かをじっと見つめている彼のすが……
「っっっっ○△□××●!!!!!!!!!!!」
もう……声にならない大絶叫。
ムンクの叫び状態で放心する私の視線の先には水城くんの横顔。
そんな水城くんの視線の先には……作・千紗子な抱き枕水城くん。
死んだ……マジに死んだ。
って言うかいっそ今すぐ誰か私を撃ち殺しておくれっ!!