どうしたって期待したい!!




いや、ある意味これが彼流の意地悪と言うやつな気もする。

だって、今まさにわざわざ抱き枕を引き寄せて自分の顔写真と対面するように抱きかかえて見せたりするのだ。

その間にも『ふうん』とか呟いちゃって、色々な抱きかかえ方して試してる姿に自分の良心が痛い。

ってか恥ずかしいっ!!

「あ、あの……もう、素直に謝るので…」

お願いですから放置プレイなんて言う羞恥攻めは勘弁して頂けないでしょうか?

「ごめ……」

「俺も真似しちゃおうかな」

「ふえっ!?」

い、今なんと!?と、思わず壁に貼り付けていた顔を引きはがし、グリっと痛みが走るぐらいに勢いよく彼の方へと首を捻る。

そうして絡んだ視線の意地悪な事。

目だけで……笑ってると感じさせる彼は狡い。

口元は相変わらず綺麗な真横を結んで、目だけが意地悪に笑って私の反応を伺っているのだ。

「ま、真似するって?」

「……この写真付き抱き枕?」

「な、何するの?」

「…………鈴原と同じ事」

「っ!!!!!?」

「あれ?鈴原どうしたの?……顔、真っ赤だけど?」

どうしたの?って……全部水城くんの意地悪発言のせいじゃないかぁぁぁ!!!


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