どうしたって期待したい!!
「……ごめん、血迷いごと。なんなら水城くんの脳内で好き勝手気分が晴れるまで殺(ヤ)っていいから」
「………どんなプレイ?」
「………………っ!!ち、違うから!」
「何が?」
「あ、いや…だから水城くんが誤解した様な意味の『ヤル』じゃなくてですね!?」
「俺がどんな誤解してるの?」
「っ〜〜水城くんっ!!」
「ぶっ……クックックッ…」
「っ〜〜〜」
反則だ。本当に諸々反則だよ水城くん。
私怒ってるのにそんな可愛く笑うとか…
「ごめん。鈴原に会えてテンション上がってるわ俺」
「っ〜〜〜〜!!!?」
反っ則!!!!
本当にさらっと羞恥もなく感情を吐露するお人だといつも感心する。
これが他の男なら、『何思わせぶりな言葉の駆け引きで意識させようとしてるんだ?ああん?』なんて、一気に冷めてしまう気もするのに。
決してね、水城くんがイケメンだから許してるわけじゃないの。
…いや、もちろんそれもあるかもだけど、それを差し引いても彼は本当に思っていなきゃ口にしない人だ。
普段は寡黙でそう易々と自分の感情を他者に見せない人。
だからこそ、それを見せる時は潔い程全力なんだ。
そんな全力に敵うはずないじゃない。
狡いわ…。