どうしたって期待したい!!



「っ………」

「……はぁ、お茶が美味い」

ダメだ…期待するだけ無駄だった。

すでになんか水城くんの中で完結した様に話題が終わった…。

期待に胸膨らませドキドキワクワク緊張して待ち構えていたが故の今の虚しさよ。

私もシュークリーム食べよ。

待っていても仕方ないと、とりあえず期待を横にずらし目の前の甘味で虚しさの穴埋めをしようと袋を開ける。

自分も大概単純で直前まであれ程モヤついていたくせに、甘い物にはコロっと意識を攫われ心が跳ねるのだ。

だって甘い物大好き〜。

正月太りは避けられないから甘いもの控えてたけど今日は特別だもーん。

いただきまー…

「無性に会いたくなってね」

「ぶふぅっ…」

よ、よりにも寄って…何故にこのタイミングに話が再開されたんだろうね水城くん。

完全にこちらの意識はシュークリーム一点。

意気揚々と大口開けてまさにかぶりついた瞬間に弾かれた不意打ちの弾丸は威力が半端ない。

ってか…思いっきりシュークリーム握って中のクリームボットボトに家出したんですけど。

鼻にはつくし、指なんかは両手がアウト。

テーブルの上にも被害はバッチリ。

ってか、ここまでクリーム無くなったらさ、シュークリームの醍醐味もなにもあったもんじゃないよね?



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