どうしたって期待したい!!




ようやく弾かれた水城くんの言葉は呆れた響きであっても思っていた様な言葉の羅列ではない。

子供かよ?と迷惑を示される方がまだ分かりやすく、発せられた言葉の意味が理解出来ないまま解釈を求めて目をパチクリしていれば。

あっ、こっち向い………たぁぁぁうぇぇぇぇぇ!!!?

溜め息混じり。

ハァッなんて響きと同時に背を向けていた彼の身体がくるりとこちらを向いた刹那、驚く間も殆ど与えられず近くの壁に追いやられていた自分の体。

当然そんな私の前には封鎖するように長身の彼の姿が見下ろしていて。

Why!?

何でっ!?

いやいやいや、何事!?

何故にこんな少女漫画的展開!?

って言うか、何て言うか……なんだろうか!?

なんか……水城くんの目が……危険な気が。

「鈴原、」

「ふ……ひゃい……」

「今、夜なわけですよ」

「へっ?あ、はい……そう…ですね」

「ここは学校でもなく人目も気にならない鈴原の部屋なわけですよ」

「えっと……はい、そうですね」

「言ったじゃん」

「………はいっ?……な、何を?どれを?」

「………………………なんか……やっぱり鈴原って狡い」

「なんでぇぇ!?」

もうなんなの!?

何でこんな威圧的に迫られたあげく私が狡いってオチになるの!?



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