どうしたって期待したい!!




「……鈴原、」

「ひゃいっ、」

カシャッ___

「………」

「……なかなか美味し……良い顔どうも」

「待って!?ちょっと待って!?思いっきり不意打ちっ!?ってか今絶対にヤバい顔してたよね私!?ってか『美味しそう』言いかけなかった!?ってかってか……その写真どうする気!?」

見なくても分かる!

絶対にあの写真の顔はヤバい!

だってすでに軽く妄想しかけてた赤ら顔だもん!!

記録としてのこっちゃマズイ代物以外の何物でもないっ!!

それでなくてもせめて確認させろと手を伸ばすのに、そこは私と水城くんの身長差だ。

拒むように手を上にあげられては届くはずもなく、むしろぴょんぴょんしてる私をどこか楽しんでるよね水城くん。

やっぱりこの人物凄く意地悪だよぉぉぉ。

「お願いです…後生だからその写真消してもらえませんか?」

「えっ?嫌だ」

「写真が欲しいなら今いくらでも撮っていいからぁ!!」

「いや、カメラ意識しまくりの作った鈴原とかいらないから」

「それもなんか酷くないっ!?」

「何でだよ?俺、着飾らない素のままの鈴原好きよ?」

「っ~~~」

カシャッ__

「っ…ぎゃあぁぁぁぁ!!!またぁっ!!!!」

「こっちも良いね。俺の抱き枕コレクション」

「っ!!!!?待ってっ!?まさかの抱き枕採用写真!?ってか本気で真似するつもり満々とかっ!?」

「いや、普通に真似するよ?」

「何でよっ!?」

「そんなの……鈴原と同じ理由」

ず……狡い。


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