どうしたって期待したい!!
それを言われたら……返す言葉が無い。
あったとしてもなんか言い返せないじゃないか。
私と同じ理由って……意味深すぎて…。
こんな風に意味深だと悶々と悶える私すら無表情の下で楽しんで笑っているんだ水城くんは。
「ブッ……」
「っ……」
ああ、訂正……無表情じゃなかった。
「あはははは、やっぱり………鈴原は良い女だね」
「っ~~~狡いっ!!」
だからさ、期待しちゃうのよ?
こんな風に意地悪してからかってくるのも、そんな風に屈託なく笑って見せてくれることも。
私だけへの………特別なのかなって?
私を……好きなんだよね?って。
この距離間は絶妙すぎて、もどかしさに満ちるのに極上に甘すぎる。
関係を進めたいと願う反面……もう少しこの甘さもいいかもとか思っちゃうじゃない。
そんな私の思考を読み取って追い打ちをかける様に、ひょいっと軽く身を折って私の耳元に寄った唇。
その距離やかかる息遣いだけで充分にドキドキとしてしまうのに、
「LINEってやつ?……始めたから」
「えっ?」
「責任取ってなんか送ってね」
「っ~~~責任取りまくりますぅっ!!」
もう合点っ!まかせておけっ!とばかりに意味もなくピッと背筋を伸ばして敬礼までしてしまった。