神獣の花嫁~かの者に捧ぐ~
(うわ~……私ってば、最低……)

和彰は咲耶の『願い』に応え、おそらくそれまでは封じていた、自らのもつ“人ならざる力”を遣ったのだ──師と仰ぐ愁月の戒めに背いて。

(ちゃんと、和彰にお礼を言わなきゃ……!)

いまさら遅い、ということもないはずだ。
咲耶はそう思いながら、セキコ・茜の屋敷をあとにした。







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