彼氏の上手なつくりか譚
きっかけを見つけるには、たくさん会話するしかない。
会話の中で糸口を見つける。
例えば、趣味。
中越くんの趣味で、それに繋がる場所に行く。
趣味をきく……って変じゃないだろうか。
なんて考えていると、スマホがぶるっと震え、LINEを開くと、
『今、部活終わった』
中越くんからだった。
……え? おかしい。
でも、もう既読をつけてしまっている。
早く返信しないと……。
『お疲れ様!』
と一言。これしか思いつかないくらい、私の中でモヤモヤが広がる。