彼氏の上手なつくりか譚
「私は他人の恋愛を神視点で見たり、主人公に自己陶酔してるだけで満足なの」
「でもそれって虚しくならない?」
私がさっき思ったことをすんなり見透かしてしまう真奈の恋愛スペックが恐ろしいと感じた。
「もう正直に言ってみ? ホントのところ理沙はどうしたいの?」
どうしたい? そんなの決まってる。
恋がしたい!
でも、私なんかにできっこないだろうし、そもそも恋愛のやり方を知らない。
「わかんない」
「わかんないって、恋愛のやり方が?」
「……超能力者なの?」
言ってしまって、思わず口を押さえた。
真奈が両手を広げて、指をクネクネ動かしながらニヤッと笑った。