彼氏の上手なつくりか譚
「川だってさ。理沙、行ってくれば?」
と真奈がお茶を飲みながら言った。
「行かないの?」
「まだいいかな。下村くんも心配だし」
「それなら……」と中越くんが手を挙げた。
「オレが見ておく。火起こしもあるし」
「あ、でも、バーベキューは夜だよ?」
「じゃあ、昼飯はどうするんだ?」
真奈と中越くんがなぜかこっちを見てきた。
「え? 私?」
二人がほぼ同時に頷く。
救いを求めて上川くんの方を見ると、
「そんなのテキトーにコンビニとかで済ませばいんじゃね?」
と言った。
行きの1時間半の道中で、コンビニなんてどこにもなかったのに。