彼氏の上手なつくりか譚
2>>好きな人を作るべし。





思えば、私はずっと前から恋がしたかったんだと思う。


でも、したいなあと思うだけで何か行動を起こそうとか、そんなことは一切考えていなかった。


恋がしたいと思うだけじゃなくて、それを声に出すことが大事だったんだ。


それが真奈の耳に入ったことで、さび付いていた時計の針が急速に回り始めたみたいに、


気づけば、いつもと同じようで、実はまったく違う景色の中にいた。


「昨日までの理沙が今の理沙を見たら、きっと驚くね」


まったく、真奈の言う通りだ。


今でも私が私じゃないような感覚がある。




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