彼氏の上手なつくりか譚
「おっそい! もう遅いよ、それは。彼氏作るって宣言して、三人と連絡取り始めて、もう三ヶ月経ってるのよ?」
「だって、こんな大事なこと、簡単には決められないよ……」
「大事なこと?」真奈が驚いたような声を出した。
「ちょっと待ってね……。あんた、まさか今回付き合った人と結婚まで行こうとか、そういうこと考えてる?」
「そりゃ考えてるよ」
真面目に答えたのに、真奈は大笑いした。
「何がおかしいの?」
「え? いや、と、とりあえず、露天風呂行ってみよっか」
真奈が目配せをしてきて、見ると、怪訝そうにこっちを見てるおばあさんの顔があって、真奈に続いて露天風呂に移動した。