彼氏の上手なつくりか譚
17>>本気には本気で答えるべし。
8月1日。
山田理沙、人生18年目にして、今日、生まれて初めて誰かに告白された。
相手は下村くんという文学少年。
決してカッコイイとは言えないけど、優しい心をもった男子。
「あなたを幸せにさせてくれませんか?」
こんな告白、恋愛小説でも読んだことがない。
でも、だからこそ、考えに考え抜いた言葉だったんじゃないかと思い、その真剣な気持ちはもったいないくらい嬉しかった。
でも……私は下村くんのことは……。