彼氏の上手なつくりか譚
「ねえ、あれどう思う?」
ロッジの外に出て、男子三人が夜の山に繰り出す後ろ姿を見ながら、真奈が言った。
「男ってバカだなって」
「そうね。男って、ホントバカ」
「でもね、それと同時になんかいいなって思う。いつまでも少年みたいな笑顔で楽しめるのってさ」
本当に心からそう思ったのだ。確かにバカ。何がいいのかわからない。
でも、愛すべきバカというか、幸せそうなバカは、なんか見ている方まで幸せにするし、誰かを幸せにできる、そんなバカは私は好きだ。
「……理沙」
「うん。行ってみよっか」