彼氏の上手なつくりか譚
3>>愛想笑いで誤魔化すべし。
真奈が私を連れてきたのは、グラウンドだった。
グラウンド。
私がいつも見ている時のグラウンドは、ほとんど人がいない。
体育の授業をするにも広い。
でも、放課後のグラウンドは打って変わって、大賑わい。
グラウンドの半分、校舎から見て奥のバックネットの前では、女子ソフトボール部が輪になって準備体操をしている。
それと対比するかのように、もう半分では、サッカー部がダラダラと柔軟体操をしたり、ボールの上に座って喋っていたりしてる。
それを囲むように陸上部がトラックをリラックスモードでランニングしている。
それぞれの部にそれぞれの個性があって、それらが入り交じったグラウンドは、汗と涙の青春って感じ。
今更ながら、部活をやっておけばよかった。
そうすれば、きっと人並みの青春を送れていたかもしれない。