彼氏の上手なつくりか譚
「ねえ、真奈」
「んー?」
「カイエンくんの連絡先、知らない?」
「カイエン?」
真奈はハムサンドをのどに詰まらせ、慌ててオレンジジュースで流し込んだ。
「またどうしたの、急に」
「なんか気になっちゃって」
真奈が私の顔を覗き込んだ。
「ふーん。まあ、知らないことはないけど」
「ホント?」
「でも、その代わり」と真奈が私の口に人差し指を当てた。
「あんたがカイエンのこと、どう思ってるか教えてくれるのが先」