彼氏の上手なつくりか譚





カイエンくんのことをどう思ってるか?


ああ、そうか。真奈は勘違いしてるんだ。


「別にまだ好きとかじゃないよ?」


「まだ?」真奈がニヤリと笑った。


「ってことは、これから好きになる可能性もあるってこと?」


これから好きに? うーん、どうだろう。


「わかんない。でも、なんかそういうのとは違う気がするんだよね」


「ふーん、そう」それから真奈は腕を組み、しばらく私の顔を見ながら、何か考え事をした。


「まあ、いいわ。とりあえず、今日の放課後にでも会って、許可もらおっか」


さすが、持つべきものは交友関係の広い、友人だ。




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