彼氏の上手なつくりか譚
正直、そこまで期待はしていなかった。
真奈は彼氏を選ぶ基準として、比較的面食いの傾向にある。
そんな彼女のお眼鏡に適わなかった人だから、まあ、中の下くらいだったら上出来かなって思っていた。
中の下? とんでもない! 上の上!
遠目からだけど、遠目からでもわかるすっごいイケメン。
そのすっごいイケメンがどんどん私に近づいてくる。
距離が縮まるにつれて、私の心臓もどんどんと脈打っていく。
2メートル手前で止まった。近くで見ると、よりイケメン!
うっそ、この人? いや、まさか……ええー!?