彼氏の上手なつくりか譚





「クリップ借りれた?」


暗幕を教室の後ろの壁に当てながら、真奈が聞いた。


「何とか4つは確保したよ。でも、安全ピンじゃダメかとか聞かれたから、暗幕に針刺してもいいんだと思う」


「気にくわない連中ね……。もういっそのこと、画びょう刺しちゃう?」


「いいね!」私は真奈の悪い顔に負けないくらい悪い顔を作って答えた。


「どうせバレないよ」




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