彼氏の上手なつくりか譚
真奈は男子卓球部部室の前で止まった。
「下村くーん、いるー?」
部室のドアをどんどんと気持ち乱暴にノックする。
どうやら、私の彼氏候補はここにいるらしい。
すると、中から、
「わっ! こら!」
と声がして、ドタバタと物が崩れ落ちる物凄い物音がした。
「ど、どうしたのー!?」
真奈が勢いよくドアを開けると、中から何かが飛び出してきて、
「ふぎゃっ!」
真奈の顔に飛び乗って、逃げていった。
あれは……猫?